癒しの山旅…焼石岳

平成23年6月25日
 震災で傷ついた心を癒そうと秋田・岩手県境に跨る花の山『焼石岳1,548m』に登ってきました。
メンバー:S君(女川、家は流失)、Mr.マイク(女川・出島で被災)、Miss.セーラー(石巻・北上吉浜で被災)、T&Yの五人
コース :秋田県東成瀬村三合目登山口→ザンゲ坂→柳瀞→焼石沼→南本内岳分岐→山頂→泉水沼→分岐→三合目登山口
タイム :登り4時間、下り4時間 計8時間


今回の山行は震災の癒しとMr.マイク&Miss.セーラーのお別れハイキングを兼ねて行いました。お二人はあの東日本大震災でそれぞれ大変な経験をしました。Mr.マイクは女川・出島の学校で大津波に襲われ孤立状態に有ったのをヘリで救出され石巻市内避難所へ。
Miss.セーラーは北上吉浜小で大津波に襲われその後徒歩で何時間も掛け石巻市内の避難所へ移動、一時帰国していましたが再来日し任務についていました。それぞれ、今夏の任期満了で帰国する予定なのでお別れハイキングに『焼石岳』登山に誘いました。


自宅を5時出発、登山口7時40分着、少し雨がパラついていたが気になる程の雨では無い。珍しく大勢の登山者が居ました。
昨日の大雨で沢は水嵩が多く先発していたグループが靴を脱いで素足で渡渉していましたが我々は靴のまま渡渉、三度の渡渉で
Miss.セーラーはびしょ濡れ。Mr.マイクはゴム長靴なので平気、先発グループから先見の明があると褒められました。

  おっかなびっくりの渡渉                   焼石沼で鳥海山が顔を出すほど天気が回復(左上)                       

南本内岳分岐からは青空も見え快適な山登りとなりましたがYは岩場の登り降りで一苦労です、山頂で記念撮影

 昼食後T&Yは往路を下山、他の3人は泉水沼からお花畑を周り下山しました。3人が来るまで私は山菜採りに熱中、行者ニンニク、ホンナ、ユキザサを少々酒の肴に頂いてきました。焼石沼の周辺は20年前と比べササ藪や柳が増え湿原がかなり減ったような気がします。以前は水路の周辺は花で埋まっていたような気がしましたが?

ハクサンチドリ                           キヌガサソウ

復路も三度の渡渉がありますがMiss.セーラーは自信たっぷりに渡りました。4時30分に無事下山、Miss.セーラーにずぶ濡れの衣類はポリ袋に入れるよう指示し忘れ物が無いか確認し温泉へ。途中建設中の胆沢ダムを見学、かなり大規模の工事で近くには沢山の仮設宿舎が建っていました。地元にとっては相当の経済効果が有ることでしょう。この胆沢ダムについては政治家と金の問題で度々取り上げられていましたが岩手から秋田へ向かう国道397号線は新たに取り付けられ交通の便は以前より格段良くなっていました。


『おおあご温泉』で汗を流し気分爽快になり明日への活力がみなぎってきたと一同大満足でした。しかしこの温泉宿にも岩手陸前高田や大船渡からの避難民が沢山身を寄せていました。早く帰れるといいですね。帰路は車をS君に頼み美味しいビールを頂いて夢心地で帰宅しました。